ジャニアイ千秋楽と死についての備忘録

ジャニアイ千秋楽レポを読んで感じたことを、なんとなく忘れないように残しておきたくて。

 

(私はジャニアイを観劇したことがないので、見聞きした話を元に感じたことを書いています。否定や批判の意は決してありませんし、全ての語尾に知らんけどがついていると考えて読んでください。だから何だって話ではなく、ただの自分の感情の備忘録です)

 

今年のジャニアイは、ジャニーさんとの思い出を語るようなシーンがあるらしくて、主演の3人をはじめとしてだれだれくんが泣いてましたってレポはよく見てた。大枠のストーリーを知らない舞台のレポは読んでも理解できないことのほうが多いからあんまり見ないんだけど、それでも泣いてるらしいっていうのは知ってた。えー・・・と思ったしちょっと趣味わるくない?とも思った。多感な時期の男の子たちにそんなこと語らせなくてもいいのにって。身近なひとの死が初めてな子もいたかもしれないし、悲しみの深さや表現の仕方はそれぞれだろうに、一定の評価がうまれる舞台でそれをさせるのはあまりに酷なんじゃないかって感じてた。

 

そんななか、千秋楽でゆうぴが「今はもう思っていないけど、死にたいと思った」というようなことを言ったらしい。ジャニーさんがいなくなったことなのか、Jr.活動に対することなのか、漠然とそう思ったのかはわからないけど、どんな気持ちでこの話をゆうぴがしたのか、私には想像もできない。これをきいてどんな気持ちになればいいのかもわからない。ただ、「そうなんだな」って受け止めることしかできない。

 

でも、これがジャニーさんの作ったジャニーズというブランドなのかなとも思った。アイドルという夢を見せてくれる虚像と実際に存在する男の子のリアルさの狭間に生まれるものが私は好きなのかもしれない。

 

KinKi Kidsが先日行った2年ぶりのドーム公演もジャニーさんの色が濃かった。MCで笑いながら今まで通りジャニーさんの話をして、ジャニーさんとの思い出を曲にして、「悲しいよ!!」ってふたりで笑ってた。表現方法がジャニアイと違うだけで、ジャニーさんへの気持ちがエンターテイメントに変わるという部分では同じことだ。

 

ゆうぴや光一さんも言っていたけど、これから出てくる"ジャニーさんを知らない子たち"にジャニーさんの教えを伝えていくということ。これから先何年もかけてそうしていくことで、みんな本当に少しずつ悲しみを受け入れていくのかもしれないなと思った。

デビュー組がプロデュース業に携わったりしているのも、そういうこともあるのかなって。守っているのはジャニーズの伝統だけじゃなくて、自分の中に残っているジャニーさんとの思い出をなぞりながら、自分のことも守っているんじゃないかなって。

 

だから猪狩くん、言われたことを忘れても、いつか声が思い出せなくなっても、教わったことはガリさんの中に吸収されていると思うし、これから周りの先輩や後輩、メンバーから学ぶことの中にジャニーさんは生きているんだと思うよ。"ジャニーさんのために"をやめるとあえて言えることがガリさんの魅力で強さだと思う。

 

私が観ているものは、完全な虚像というにはあまりにもリアルで、実像と捉えるには遠すぎるエンターテイメントだってこと、忘れないようにしよう。